アパ(阿壩)チベット(蔵)族チャン(羌)族〔自治州〕
四川 省北部の自治州。行政中心地のあるマルカム (馬爾康) 県など 13県からなる。チベット高原の東縁にあり,東部をミン (岷) 江の上流,西部をタートー (大渡) 河の上流が南流する。高冷地であるが,起伏はゆるやかで,谷底平野ではハダカムギ,春コムギ,エンドウなどが栽培される。山腹には草原が広がり,ヤク,ウシ,ヒツジ,ウマなどの牧畜が盛ん。北部にはソンパン (松潘) 湿原が広がり,放牧地や耕地の造成が大規模に行なわれている。森林は漢方薬材に富む。ジャイアントパンダが生息。チベット族,ホイ族,チャン族など少数民族が人口の約半数を占める。
馬爾康市は中国四川省アバ?チベット族チャン族自治州中部に位置する県級市。東には鷓鴣山がありその向こうは理県である。市の中心部のバルカム(馬爾康鎮)はアバ・チベット族チャン族自治州の人民政府の所在地でもあり、四川省西部の交通と交易の中心地でもある。市の人口はチベット人(ギャロンチベット人、嘉絨蔵族)が中心。この地の人々はチベッ?ビルマ語派の羌語系の言語、ギャロン語(嘉絨)の方言の一種、四土話を話す。ギャロンとは、チベットの四大聖山のひとつムルド山(ギェルモンムルド、墨爾多山、墨尔多山、標高5,105m)を取り巻く温和な大渡河の峡谷地帯に住む人々を指し、チベット人よりも羌族に近い人々である。
馬爾康はチベット高原の東部辺縁の高山峡谷地帯にあり、面積の65%を高原が、35%を高山と峡谷が占める。主な河川には馬爾康の町がある梭磨河のほかに腳木足河、茶堡河、大金河などがあり、市域内を縦横に流れ深い峡谷をなし、すべて長江の大きな支流である大渡河水系に属する。夏は涼しく冬は寒く、四季ははっきりとしている。年平均降水量は753mmで、年平均気温は8.6度。
アバ州の集落
ここまで紹介した臥龍、四姑娘山、九寨溝、黄龍はいずれもアバ州の東部に位置する。実際にはまだまだ西のほうにアバ州は広がっているのだ。アバ州東部にもチベット人が多く居住し、山道の途中にはチベット人の伝統的な集落がちらほら見られる。だが残念なことにブン川県、茂県など東部地域のチベ人はチベット語を忘れ、四川方言を話す人が多いという。特に大躍進運動から文化大革命終結まで約20年にわたって教育現場からチベット語が一掃されたことが暗い影を落としている。やはり中国に近い分だけ中国の影響をもろに受けているのだ。しかも世界に誇る観光地を多く抱えているがゆえに、皮肉なことに中国人による大量移住を招いてしまった。
アバ州の過半数の人口を占めるチベット族は意外に多様である。アバ県、紅原県、ゾルゲ県、壤塘県、松藩県など主に北部では主にアムド方言を、マルカン県、金川県、小金県、理県など主に西部ではギャロン語を、黒水県ではチャン語を話すという。アバ州のチベット族の約50%がアムド方言を、30%がギャロン語を、13%がチャン語を話している。ギャロン語はチャン語系の言語でシナ?チベット語族チベットビルマ語派の中でも原始的な形を留めていると言われ、言語学者の注目を集めている。
普通の中国建築に見えるが、これはアバ州のモスク。 チャン族は茂県、ブン川県、理県、松潘県、黒水県などに居住している。漢字で羌という字が当てられており、この民族は西暦前の周王朝の文献にも出てくるが、当時の羌族がチャン族につながっているのかは不明である。また、チャン族もチベット系民族であることは間違いない。 なお、アバ州は人口の約3%を回族が占めており、時々清真寺(モスク)を見かけるのも興味深い。
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