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梅里雪山観光案内
   

梅里雪山の主峰カワクボは、チベット語で「白い雪山」の意味で、「世界一美しい山」と賞賛されています。ピラミッドのような姿でそそり立ち雲南省とチベット自治区を隔て、白くかすんだ雲海のすき間から、遠くの山頂に雪と氷河が銀色に輝いて、霊峰ならではの神秘且つ凛々とした雰囲気が立ち込めています。カワクボは「雪山の神」としてチベット族に崇められ、チベット「八大霊山」の一つです。梅里雪山の主峰カワクボはいまだに未踏峰です。主峰であるカワカブは蔵族語で峡谷の中に位置している険しくて白い雪の峰を意味しています。6740mの海抜を持っている雲南省で一番高い峰です。蔵族仏教寧瑪派の分派の伽居巴の保護神と伝えられ、蔵族エリア八大神山の一つです。梅里雪山に海抜6000m以上に達する13個の峰は主峰カワカブを取り囲み、太子十三峰と呼ばれています。有名なのは南から北へそれぞれ神女峰、五冠峰、将軍峰、カワカブ峰、無首峰という五つの峰です。有名な「太陽が金色の山を照らす」は大勢の観光客がどうしても一度見てみたいと思ってしまう絶景です。

梅里雪山は、その雄大さと壮観なパノラマ、神々しい姿で知られています。延々と数十キロも続く雪山は、徳欽県の総面積の3割強を占めています。麓に古くから暮らしてきたチベット族の、聖なる山に托した濃厚な民族文化を、強く感じ取れます。有名な太子13峰のほか、明永氷河をはじめとする四つの大氷河、雨崩村、雨崩神滝、及び梅里雪山連山に散在する高山湖、原始林などの絶景を堪能できます。また、飛来寺、登貢寺、衮瑪頂寺などのチベット寺院も必見です。

梅里雪山を楽しむのに最適な時期は10月から翌年5月の間です。この期間中は天気が晴れるので、主峰カワカブや他の峰が見られる確率が一番高いです。そのほかの時期なら、運を天に任せるしかありません。観光客が飛来寺を数日行ったり来たりしても神山の全貌が見られないのはよくあることです。梅里雪山の全貌が眺めて撮影するいいスポットが二つあります。一つは霧濃頂展望台、もう一つは飛来寺焼香台です。その中、飛来寺はすでにホテルやレストランが集まる村になってきます。観光客は常にここに滞在し、毎朝三脚を立て、「太陽が金色の山を照らす」を待っています。

飛来寺
梅里雪山を楽しむ方法が二つあります。一つは明永氷河です。つまり、飛来寺から出発し、瀾滄江大橋を渡ってから明永村へ直行します。それから、明永村から約2時間歩き、明永氷河展望台に登ります。近距離で氷河を見下ろしてから飛来寺へ帰ります。全部で約4~6時間かかります。もう一つは雨崩線です。つまり、飛来寺から出発し、車で西当温泉へ直行します。それから、西当村から歩き始め、南宗峠を越え、4~5時間かかって雨崩上村に到着します。雨崩上村から次に神滝、笑農大本営、氷湖へ行ってから、もとの道で飛来寺へ帰ります。全部で約2日半~3日かかります。ついでに言うと、前者は一般の観光客の方法で、後者はアウトドアマニアの方法です。なぜかというと、雨崩線は海抜2650mから4100mまで上がり、全部で約72km歩くので、体力や持久力が必要です。それに、雨崩線も梅里雪山の中で、五体投地で祈りを捧げるルートです。

雨崩神瀑
「雨崩」はチベット語で経文の意味です。雨崩村は上村と下村に分れ、合わせて20世帯余りが暮らしています。外へ通じる道は一本のみです。上村は1991年の日中合同登山隊のベースキャンプに通じており、下村は「雨崩神瀑」「古篆天書」「五樹同根」などのスポットに通じています。雨崩村はその独特の地理、気候条件から降水量が多く、植物が生え茂り密集しています。変わった形の植物もたくさんあります。1本の老木の幹に何本もの木が寄生し、ひとつの根に何種類もの木が共存しているように見える木があり、これは「五樹同根」と呼ばれてます。

雨崩村は、神女峰、五冠神山などの高い山から流れ落ちる氷河が削った氷河谷の底にあるため、U字の谷と、至るところに数百キロから万トン以上の漂礫(ひょうれき、氷河または風化作用で破壊運搬された大きな岩石の破片)を見ることができます。眺めていて別世界を思わせる神秘的な光景です。村へ通じる細道に大事に参拝されてきた漂礫があり、チベット文字に見える文様から「古篆天書」と呼ばれています。

雨崩神瀑は霊峰カワカブの南側に位置し、聖なる滝とされています。四季折々景色が変わります。春、夏には水量が増し、氷河の水が岩壁を落下し水しぶきが飛び散り、雨季はいっそうその壮観さに圧倒されます。他の季節には、滝は幾筋もの細い流れとなり、岩肌に垂れ下った白い旗のように見え、聖地ならではの凛とした雰囲気が漂います。チベット族や巡礼者は、滝水を浴びるとともに、心も洗われると考え、聖なる水を競って浴びたり飲んだり、瓶に入れ持ち帰って供養する者もいるそうです。

雨崩村は、現代社会とは隔絶されているため、純朴なチベット民俗・習慣を保っています。最も不思議なのは「兄弟共妻」(長兄が結婚すると弟たちも新婦と婚姻関係に入る)です。長兄が家にいると弟が街へ出稼ぎに行き、弟が戻って来たら兄が出稼ぎに行って家庭の問題を解決しているそうです。生まれた子供は、実父かどうかに関わらず兄と弟を「お父さん」と呼び、ほのぼのした家族で幸せいっぱいです。