夏塔(シャーテ)古道はイリ地区の昭蘇とアクス地区の温宿間を、天山山脈を貫いて結ぶ全長120kmの峠越えの道である。3,500mを超す峠と氷河、雪解け水の激流に阻まれ、「シルクロード上で最も過酷なルート」と言れわる夏塔(シャーテ)古道は、いにしえより北新疆と南新疆を短距離で結ぶ交易路として、また軍事の要衝として人々が往来した。入り口には、古烏孫国王の墓もあり、最後の展望台は、6995メートルの雪山も見える。迂回ルートの発達と共に次第に忘れさられていったのである。峠越えは大変厳しい道のりで、夏塔(シャーテ)古道の入口手前には美しい草原地帯が広がっている。晴れた日には、眼前にキルギスカザフスタンとの国境にそびえるハンテングリ峰のほか、万年雪を頂いた天山山脈を望むことができる。断崖に溝が自然のままに列になって、雪山、草原、川の流れ水、峡谷と合わせて、素晴らしいな油絵を見たい感じで、絶対、大自然の雄大さに感動される。