秘境というイメージがぴったりのチベット。標高の高い山の中にあり、連綿と続く宗教的な文化の強い都市です。そのためお土産もとても個性豊かで、チベットでしか手に入らないものがたくさんあります。特に文化の中心である大都市ラサには、チベット中から多くのものが集まってきています。ラサのお土産はいかがでしょうか。伝統的なものも現地で取れる自然のものも、非常に個性的なものが多いのでお土産にぴったりなものがたくさんあります。ラサではバルコルという参道にお土産物やさんが立ち並び、見て回るだけでもとても楽しめます。重厚な歴史があり、それぞれに数多くの仏典、壁画、多様な芸術品が存 在し、極めて高い価値を持っています。
八廓街(バルコル)で買い物する際は、言い値の1/3くらいで買えますが、そばにある「民族旅行工芸品売り場」で買われたほうがよいでしょう。ここは値段も比較的に安く、品質も信頼できます。しかしチベットの薬や冬虫夏草、番紅花は八廓街で買わないほうがよいでしょう。ほとんどが偽物だそうです。チベット製薬工場やラサ製薬工場、薬屋で買ったほう安全ですが値引きはできません。チベットには良い物がたくさんあります。しかし買い物をされる際は値段が見合うかどうかを考えて、質も良いものを選んでください。八廓街(バルコル)で買う場合でもチベット人と直接、交渉する場合でも値段交渉は必要です。
買い物
ラサの土産物である工芸品は主に八廓街(バルコル)に集まっています。販売されている商品は様々で、チベットの装飾品、ネパール風アクセサリー、ストラップ、工芸品の小物、法器、絨毯、壁掛け、タンカなどがあります。もちろんほかの観光地と同様、偽物や作りが雑なものもたくさんあります。
三種の宝石
赤珊瑚
チベットには信者がたくさんおり、彼らは貧富に関わらず頭の上、胸の前に必ず一つか幾つかのチベット装飾品を身につけています。その装飾品は天珠かトルコ石または赤珊瑚のようなもので作られています。チベットには様々な崇拝があり中には石崇拝もその一つとして存在しています。チベットのお婆さんの話によるとチベットでは石に生命があり、その中に神が宿っているそうです。
天珠
チベットでは2000~2500年ほどの歴史があります。チベット語の発音は「スイ」で幸福、威信、財産の意味に当たります。チベット人にとって天珠を一つ持つには大きな幸運と縁が必要で、一度手にすると運気が上がると言われています。現在、八廓街(バルコル)で販売されている天珠の大部分は人工的なもので、台湾人が広州周辺に設けた工場で作られたそうです。実際の所、チベットで本物の天珠を手に入れるのは非常に難しいです。なぜならばチベット人が天珠をよそ者に絶対に売らないからです。天珠はチベット人にとって身分の象徴で、神聖な者でないと掛ける資格がないとされています。天珠はチベットの人たちにとっての、いわゆるパワーストーンです。2000年以上前から親しまれてきたと言われる、天然石で作られたお守りです。財産や幸せと同じ発音です。それほど、チベットでは幸運と密接に結びついているものなのです。ラサのお土産物屋さんでもたくさんの天珠を見つけることができます。ただ、ここで売られているものはお土産用のものとのこと。本物の天珠に出会うには、運と縁が必要だと考えられているそうです。でもお土産用のお守りには、それくらいでもいいでしょう。
トルコ石
チベットではどの家でも大小さまざまで形もいろいろなトルコ石があります。チベット民族はそのトルコ石を重んじています。初代国王の冠や仏像にも飾り付けられたからだそうです。本当のトルコ石は値段が高いですが八廓街(バルコル)のどこの店にもあり値段は2~10元で安物ばかりです。しかし携帯ストラップにして、プレゼントとして友達に送ってもよいでしょう。トルコ石はチベットでは天珠とともに親しまれている貴石です。チベット王朝では初代のころから王冠にあしらわれていますし、お寺や仏像の飾りつけにも使われています。ラサでも多くのトルコ石が売られています。価格もピンからキリまでありますが、お土産にするならそれほど高くない手頃なものでいいでしょう。日本へのお土産にするなら、トルコ石で作られた数珠がおすすめです。ラサでは多くの人が数珠を常に手にしていますので、お土産としてだけでなく実用品としても売られています。
不思議なチベット薬
独特な高原性気候のため、ここで採った生薬は平地の物と比べ質がずいぶんとよいです。例えば冬虫夏草やテガタチドリ、シイタケ、雪菊、雪蓮、アミガサユリなど食材でも使えるのでとても人気があります。
虫草
チベットはヒマラヤの標高の高いところにあり、独特の気候風土で知られています。厳しい自然条件で育った生薬は質が良いと言われ、ラサのお土産としても人気!ラサにも多くのお店があります。チベットでは薬酒にしたりスープに入れたりして使いますが、日本では記念品に近いお土産としても十分に喜ばれるでしょう。お土産として人気なのは冬虫夏草とチベット人参です。冬虫夏草は菌が蛾の一種の幼虫に寄生して育ったもので、冬は虫だったものが夏には草になるという珍しい植物です。チベット人参は標高4000メートル以上の高原で自生する、強い生命力を持った植物です。虫草とは冬虫夏草のことで、動物と植物の名をあわせた名がついている貴重な生薬です。冬虫夏草は冬虫夏草菌がコウモリガ科の蛾の幼虫に寄生している子実体と菌糸体を指しています。冬は虫の姿で過ごし、夏になると草になり、下部は虫、上部は草の形です。虫草は朝鮮人参、鹿茸と並ぶ中国の三大強壮薬です。チベットを訪れる人々の多くはお金を惜しまず、これを買い求めます。持ち帰り薬酒にしたり、スープに入れたりします。特に年配の人に人気があります。
雪蓮
雪蓮は滋養強壮の生薬です。味は苦く、「寒」の性質を持っています。強壮剤や補血剤として使われ、子宮を温める効果があると言われています。ED、腎虚による腰痛、生理不調の症状に用いられます。一回分の用量は9~15グラムで、お茶として飲んだり、薬酒にして飲んだりすると良いです。皮膚に貼ると腫れを鎮める効能があるので、関節炎に効果的です。
番紅花
番紅花は血液の循環を良くする生薬です、「温」の性質があり、味は辛く、若干苦味もあります。血の巡りを良くし痛みを鎮める効果があります。生理不調、生理痛、産後の肥立ちが悪いなどの症状に用いられます。一回の使用量は5~15グラムがお勧めです。
手工芸品
チベットは郷土の息吹が豊かで民族風の手工芸品がたくさんあります。例えば様々な木製の椀や銀、竹で作られた椀などのチベット手工芸品です。そのほかネパール、インドなどの商人が量産した模造品も販売されています。例えば骨を彫って作った動物模型や古めかしい処理をほどこした骨董品などがあります。
チベットナイフ
チベットナイフはチベットで最も有名な伝統的な工芸品で、チベット人にとって日常生活に欠くことのできないものです。自分の身を守る武器としてまた肉を食べる食器として使われており、他にもある種の特別な装飾品としても用いられています。一般的に、男性が使っているチベットナイフは豪放で、刃も鋭いです。それに対して女性が使うものはスマートできれいです。チベットナイフは出来上がり具合と原材料によって、値段は数元から数百元、千元までと大きな差があります。一番人気があるのはシガツェ地域の「ラツェ刀」と「シェートンムン刀」です。銀で装飾を施した美しい鞘は特徴的で、細かな彫刻は他では真似できない代物です。
絨毯
絨毯はチベットの伝統的な手芸品です。庶民の間で普及しているので各地域には手芸品の工場があり、雰囲気もそれぞれ異なっています。織られたものには壁掛け、絨毯、マットレスと多種類の飾り物があります。江孜絨毯は世界でも名を馳せるブラント品で、多くの国に出荷、販売されています。チベット絨毯は柔らかく上品で美しく、洗っても毛落ちしなくて色褪せないという特徴があり、長年使い続けても価値のある物です。お土産にするには値が張りますが、ラサで気に入ったものがあればぜひ思い切って購入を考えてみたいのが、チベット絨毯です。ラサには豊富に集まってきますので、ぜひ見て回ってください。チベットの絨毯は、高山に住む家畜であるヤクの毛を使ってつくられているのが特徴です。今も伝統的な織り方が守られ、大きなものは一ヶ月ほどもかけて織られると言います。鮮やかな色合いのものが多く、洗っても色褪せません。タンカは色彩豊かで細密な宗教画が描かれた掛け軸のことです。伝統的な鉱石と植物から作られた塗料が使われていて、千年以上前のものでも鮮やかな色彩が保たれています。
マニ車
それぞれの地域の文化的なお土産が好きな方へは、チベットならマニ車とナイフがおすすめです。マニ車は持ち手にくるくる回る車状の輪がつけられたもので、中に経典がいれられています。これを回すことで経典を唱えるのと同じ効果があると信じられていて、ラサでも常にこれをくるくる回している人がたくさんいます。
チベットナイフ
それぞれの地域の文化的なお土産が好きな方へは、チベットならマニ車とナイフがおすすめです。マニ車は持ち手にくるくる回る車状の輪がつけられたもので、中に経典がいれられています。これを回すことで経典を唱えるのと同じ効果があると信じられていて、ラサでも常にこれをくるくる回している人がたくさんいます。
チベットナイフは現地の人たちには武器として、日常の道具として、さらには肉を食べるためにと様々に使われています。また銀の細かい彫刻で飾られ、美しい装飾品でもあります。ラサにはチベット全土の様式のものが集まっています。本物は飛行機に持ち込めないので、お土産にするならレプリカでもいいでしょう。
タンカ
タンカは線が複雑で、色彩が豊かな宗教色で溢れた掛け軸のことです。多くはチベット仏教をテーマとして描かれたものですが、ほんの一部は他の内容を表現したものもあります。タンカに使う顔料は透明ではない鉱石と植物から作った塗料で、ニカワと胆汁を一定的な配合で混ぜ合わせたものです。こうして出来上がったタンカは数千年を時が経っても色が褪せずに鮮やかです。タンカは色彩豊かで細密な宗教画が描かれた掛け軸のことです。伝統的な鉱石と植物から作られた塗料が使われていて、千年以上前のものでも鮮やかな色彩が保たれています。
|